目の下がピクつくんです

 最近疲れるたりすると、目の下がよくピクピクッてするんです。もちろん目は疲れやすいし、乾きがちです。仕事柄、目を使うし、神経質なほうだけど、なんだかヒステリーみたいじゃない?足がつることもたまにあるかな。いろいろなところがパサパサ・ピクピクして、ちょっと困ってます。

 身体のどこかがピクピク痙攣したり、足がつったりするという人も多いと思います。性格的に几帳面な人、やせ気味の人、高齢の人に多いかもしれません。

中国漢方では?

 イライラのところでも話しましたが、漢方では、「肝」は、感情・自律神経・視覚・血液量の調節のほか、運動機能の調節(筋肉の動き)などの機能に関与していると考えます。 「肝」の特徴として、病理的な状態のときは、エネルギー的な「陽気」は過剰になり、物質的な「血」や「陰」は不足します。

 これらは、本来おたがいに制約しあってますが、ストレス・イライラなどが続くと、陽が亢進し、熱をもってしまい陰分を損ねやすくなるので、「肝血虚」「肝陰虚」という状況になりやすくなります。イライラ・ユウウツの肝鬱の一歩すすんだ状態で(もともとの体質・年齢的な要因もあります)、陰や血が不足すると、肝に関係の深い筋肉や目に栄養を与えたり、潤すことができなくなるので、ひきつり・けいれん・ピクつき、疲れ目・夜盲症・ドライアイなどとして、症状が現われてきます。実際は、腎の陰不足とともに「肝腎陰虚」として、また、身体全体の水分不足として、症状が現われてきます。

 中国漢方では、「柔肝薬」や「補陰薬」「補血薬」というタイプの薬で、肝に栄養や潤いを与えていきます。

□目の乾燥・疲れ、口や喉が乾燥したりほてる・腰がだるい→杞菊地黄丸
□イライラある、筋肉のピクつき・痛みもある→芍薬甘草湯
□貧血・冷え気味、目が疲れすい、肌や髪も乾燥→婦宝当帰膠

 などがよく使われるお薬です。

養生法など

 体質的なもの・生活習慣もありますが、ずーっと我慢していたり、何もかもきちんとやろうとする人、目や神経を使う人は、肝陰不足になりやすく、自律神経のバランスを崩したり、ホルモンのバランスを乱してしまいがちです。PMS、高プロラクチン血症、自律神経失調症、高血圧、不眠症、めまいなどにつながる可能性があります。

 「肝」は「酸」味や補「血」の食べ物が必要です。 すっぱいものを積極的に。かんきつ類・梅・酢・ぶどう・いちごなど。 牡蠣や、貝類、やまいも・くこの実・菊のお茶・レバー・にんじんなどもお奨めです。