梅雨の頭痛

 梅雨の不調には、外気のじめじめ同様、体内もじめじめとした「湿」がよく関係します。そして、「湿」は、体内の気や血の流れを邪魔してしまうのです。「湿」が関与する頭痛の場合、頭部への栄養供給が充分できず、重だるさを伴う、ものをかぶったような感じや締め付けられるような痛み、曇りや雨の日に悪化するなどの特徴があります。

症状は?

 特に朝から雨の日、なにかかぶったように頭が重く痛い、頭がすっきりしない、体も重だるい、昼間眠い、やる気がしないなど。「湿」は胃腸にも影響しやすく、同時に、胃のもたれや下痢、消化不良などもおきることがある。めまいや気分の悪さ、耳の閉塞感、耳鳴りなどを伴うこともある。

治療の漢方は?

 体の上部の「痰湿」をのぞく漢方を利用します。頭痛のほか、めまいや吐き気がすることもある人は、「半夏白朮天麻湯」など、つい水分をとってしまう、胃腸の調子も崩しがちな人の頭痛には「勝湿顆粒」や「星火温胆湯」なども活用します。血圧の異常や血行不良が気になる場合は、「冠元顆粒」なども併用します。

日頃からの予防の漢方や食品は?

 普段、体の中に「湿」を溜め込みやすい人ほど、梅雨時の「湿」の影響も受けやすい。胃腸が弱く、常に代謝できない湿がたまってしまうタイプと、食べ過ぎて痰湿がたまってしまうタイプがあります。

 胃腸が弱い場合は、冷たい水分やアイス、生もの、生野菜、果物などをとりすぎないこと。食事やのみものは、温かいものを中心にすると、胃腸の働きがよくなり余分な湿もたまりにくくなります。湿を除ききつつ胃腸の働きを整える「星火健胃錠」や「星火健脾散」を日頃から服用するのもおすすめです。

 胃腸が問題ない場合でも、味の濃いもの、こってりしたもの、甘いもの、アルコールなどを、とりすぎると、 痰湿がたまりやすくなります。舌の苔がべったりと厚くなる人は要注意です。 きゅうり、トマト、いんげん、えんどうなどの夏野菜や、大豆、小豆、海藻、レタスなどは、 湿を追い出す働きがあります。食事はなるべく薄味での調理をおすすめします。日頃から服用するなら、胃腸や体の湿や熱をすっきり除く「星火温胆湯」がおすすめです。