生理痛ってないのが普通?

 生理痛は、ないのが正常ですが、実際はある人が大多数! その痛みも、程度はもちろん、タイプもいろいろあると、中医学では考えます。そして、タイプにあわせてアプローチも変わってくるのが中医学の特徴です。 実際は、いくつかのタイプが複合しておこります。

■激痛⇒瘀血など
 他には・・・生理後半出血してしまうと楽に。筋腫やポリープ・子宮内膜症がある。しみやそばかす・あざなどができやすい。レバー状の黒い塊がでたり生理血が黒っぽい、生理前後に頭痛・肩こり、生理がすっきりはじまらなかったりだらだら続く。

■暖めると楽・激痛⇒陽虚など
 他には・・・瘀血をあわせもつことが多いので、痛みも激しく塊も多い。 子宮内膜症に多いタイプ。普段から冷え性で特に生理中お腹や体が冷える。クーラーに弱く、お腹が痛くなったり調子が悪くなる。低体温の人が多い。

■生理の後半痛い⇒血虚など
 他には・・・出血が終わる頃、しくしく痛んだり、だるく疲れる。 生理の量が少なく周期は遅れがち。めまいや立ちくらみがすることも多い。冷えや肌・髪・目などの乾燥が気になる。

■生理くる前つらい⇒気滞など
 他には・・・生理がくると楽になる・生理前イライラしたり憂鬱になることが多い。胸やお腹のはったような痛みが多い。生理周期が乱れることが多い。 気分や食事の量・お腹の調子が変わりやすい。

体質改善のためのお薬や養生法は…

①瘀血タイプ

 痛みを和らげると同時に血の流れを良くし生理血の排泄を助ける薬を使います⇒冠元顆粒・爽月宝・水快宝など。生理の出血が多い人は、血の流れを良くしながら止血をかねる田七人参なども利用します。

 □血をめぐらすローズティー・シナモンやセロリ・玉ねぎなどの香り野菜は○
 □下半身が冷える人はウォーキングなど骨盤の血行をよくする運動が〇
 □血液を粘らせる動物性脂肪や肉・油っぽいもの・甘いもののとりすぎは×
 □生理中は、瘀血の原因になる冷え・ストレス・過労は×

②陽虚タイプ

 生理中は、痛みを和らげる薬と体を暖める薬を使います⇒爽月宝+参茸補血丸など。普段は、体を暖め生理痛がおきにくい体に近づけます⇒海馬補腎丸など

 □体を暖めるねぎ・しょうが・にんにく・にら・マトン・鮭・みそ・黒砂糖などは○
 □お茶なら、シナモンティー・紅茶・よもぎ茶・プアール茶などが○
 □生理中は、パンツをはいたり、腰にカイロをつけて暖める、足湯などが○
 □体を冷やすアイス・ジュース・ビール・生野菜・トロピカルフルーツなどは×
 □体を冷やす薄着・なまあし・クーラー・シャワーのみの入浴などは×
 □生理中の薄着・クーラー・アイスや氷などの冷たいものは×

③血虚タイプ

 生理中は、失った血を増やす薬を多めに使います⇒婦宝当帰膠、温経湯など。普段も、こつこつと血を増やす薬を続けます⇒婦宝当帰膠、四物湯など

 □血を増やすレバー・なつめ・プルーン・ブルーベリー・黒ゴマ・黒豆などは○
 □血を消耗する夜更かし・無理なダイエット・たんぱく質の少ない偏った食事は×
 □理中の夜更かし・無理・目や頭の酷使する作業・ストレスは×

④気滞タイプ

 生理前から生理期にかけて気をめぐらしリラックス効果のある薬を使います⇒星火逍遥丸、加味逍遥散、開気丸など。普段、血の不足している人が多いので、よい血を補っておきます⇒婦宝当帰膠など

 □リラックスできる深呼吸やストレッチ、趣味や好きなこと
 □ティータイムなどは○
 □クレソン・セロリ・しそなど香りの野菜、グレープフルーツなど柑橘系は○
 □気を滞らせるストレス・忙しすぎ・神経の使いすぎ・完璧主義は×
 □生理前から生理中に仕事を詰め込んだり重要な決定をするなどは×