にきび

 女性は、大人になってもにきび・吹き出物がでやすい傾向にあります。大人になってからのニキビは、生活リズムや食生活の乱れ・ストレスなどから、ホルモンや皮脂分泌のバランスをくずすことが大きな原因です。さまざまな原因がかさなって複雑な場合もありますが、比較的わかりやすいのが、にきびの色と形を参考に基本のお薬を選ぶ方法です。

白いニキビ・肺熱タイプ

 毛穴に一致した小さいプツプツしたにきび。押すと角質がでる。なかなか治らない。風邪をひきやすかったり、気管支が弱い人に多い。 気管支系・毛穴を意味する漢方の「肺」に熱がこもってしまった状態です。

 肺に熱がこもる、辛いもの・刺激物のとりすぎに注意。日頃から、肺を強くする、だいこん・白菜など白い野菜をたっぷりとっておくことをおすすめ。

 漢方では、肺の「清熱薬」を中心に活用します。涼解楽、清上防風湯など。

赤いニキビ・肺胃熱盛タイプ

 赤いブツブツで膿庖が混じることも。口の周り・頬などにでやすい。辛いものや甘いものが好き、ストレスが強くイライラしやすい。 「肺」や食欲・口・胃腸機能を意味する漢方の「胃」に熱がこもってしまった状態です。

 熱症状がひどくなるこってりした食事・洋菓子・お酒・バター・肉類や食べすぎは注意。食事は薄味で食べ過ぎないように、飲み物もジュースよりお茶やミネラルウォーターで。生野菜、火を通した野菜、海藻、こんにゃくなども食べて便秘をしないことも大切です。

 漢方では、肺胃の「清熱薬」を活用します。涼解楽、涼血清営顆粒、五涼華など。

黄色いニキビ・熱毒タイプ

 黄色く腫れて膿庖を中心としたにきび。フェイスラインに沿ってできやすい。油っぽい食事が好き、のどが渇いたり、暑がりなほう。熱がさらにひどくなり、「毒」(強い炎症・感染症・便秘)も存在している状態です。

 熱症状がひどくなる脂っぽい食事・洋菓子・お酒・バター・肉類・揚げ物は注意。 食事は薄味で食べ過ぎないように、水分もミネラルウォーターやプアール茶などで。生野菜、火を通した野菜、海藻、こんにゃくなども食べて便秘をしないことも大切です。

 漢方では、「清熱解毒薬」を活用します。瀉火利湿顆粒、涼血清営顆粒、黄連解毒湯、防風通聖散、五涼華など。

紫のニキビ・瘀血タイプ

 暗い紫色や褐色の硬い結節のにきび。芯がありゴツゴツした感じがする。歯茎や唇の色も暗い感じで、生理痛・婦人病・子宮内膜症などがあることがよくある。血行不良の「瘀血」を中心に老廃物の「痰湿」も一緒にたまってしまっている状態です。

 肉や脂物に偏らない野菜・豆・海藻を取り入れたバランスのよい食事がおすすめ。血行や排泄をよくするために、適度な運動やストレッチ、湯舟につかるなどもよいです。

 漢方では、「活血薬」や「化痰薬」を活用します。冠元顆粒、水快宝、星火温胆湯など。