尋常性白斑(しろなまず)

 尋常性白斑とは、皮膚の一部の色素が白くぬける病気。メラノサイト(色素細胞)が破壊されているか機能停止していると考えられる。

症状

 ・露出した頭部・顔面・首・腕・手などに発症する場合が多い。
 ・白斑部と正常な皮膚の境界部は、色素が増強し、目立ちやすい。

分類

 ■限局型
  1~数個の白斑が、限局した領域に出現。
  機械的な刺激や皮膚の炎症がきっかけになることが多い。

 ■汎発型
  尋常性白斑の中で最も多いタイプ。
  体のあらゆるところに白斑が現れる。
  メラノサイトに対する自己抗体が出現しメラノサイトが死滅することにより生じる。
  甲状腺機能異常を合併していることも多い。

 ■神経分節型
  ストレスや皮膚への過剰な刺激をうけた直後に多く発症し、皮膚分節に一致して、脱色素斑が現れる。
  体の片側だけに出現することが多い。
  局所の自律神経障害がかかわっていると考えられている。

原因

 解明されていないが、次のようなことが考えられている。
 ・自己免疫説 過度のストレスが引き金となり自己免疫に何らかの異常がおきる。
 ・異常な自己免疫がメラニン色素を形成する細胞を自分で壊したり、機能低下をひきおこし、色素の脱失がおこる。
 ・自律神経の異常
 ・遺伝説 家族の中に複数の人が白斑を発症するケースがある。

治療

 ■外用 ステロイド外用剤など
 ■PUVA療法、ナローバンドUVB(紫外線B波治療)

漢方でのみたて

 ・血熱(けつねつ)
 ・風湿(ふうしつ)
 ・表気虚弱(ひょうききょじゃく)
 ・肝鬱気滞(かんうつきたい)
 ・脾胃気虚(ひいききょ)
 ・気虚血瘀(ききょけつお)
 ・肝腎不足(かんじんぶそく)
 などにわけられます

 清営顆粒、黄連解毒湯、加味逍遥散、衛益顆粒、六味地黄丸、冠元顆粒などがよく使われます

養生

 ・消化の悪いもの、アルコール、たばこ、コーヒー、香辛料の多いものは控える。
 ・甘いもの(お菓子、チョコ、ケーキなど)を控える。
 ・乳製品(牛乳・ヨーグルト・チーズなど)を控える。
 ・ストレスを発散できるよう工夫する。