痒疹(ようしん)

 痒疹とは、結節・丘疹が主体の湿疹のひとつ。急性と慢性にわけられる。

症状

 ・丘疹(赤く痒いポツポツとした皮膚の盛り上がり)がちらばってできる病気。
 ・すねのあたりやお腹、また体中にできることもある。
 ・急性(1週間程度で治る)場合や慢性(茶色いイボのようになって何カ月も続く)の場合がある。

分類

 ■急性痒疹
  子供の虫さされから出現することが多い。
  蕁麻疹のような赤いプツプツができ、赤く硬くなるが、自然に治ることが多い。
 ■慢性痒疹
  アトピー性皮膚炎や高齢者の慢性湿疹に続発することがある。
 ■妊娠性痒疹
  妊娠3~4か月以降(妊娠中期)に主として四肢に激しい発作性の掻痒が生じ、掻痒を伴う丘疹が四肢・腹部・背部に多発する病態。

原因

 ・虫さされがきっかけになったり、アトピー性皮膚炎が関係していることもあるが、はっきりしたことは不明。
 ・糖尿病、肝臓・胆道系の異常、ホルモン異常、透析をうけている場合に起こりやすい。
 ・歯科金属や食べ物に含まれる金属のアレルギーが原因になることもある。

治療

 ■外用
  ステロイド外用剤など
 ■内服
  抗ヒスタミン薬など

漢方でのみたて

 ・血熱(けつねつ)
 ・熱毒(ねつどく)
 ・湿熱(しつねつ)
 ・血瘀(けつお)
 ・肝腎不足(かんじんぶそく)
 ・血虚(けっきょ)
 などにわけられます

 清営顆粒、瀉火利湿顆粒、黄連解毒湯、冠元顆粒、温清飲、冬帰飲子、その他、清熱解毒作用のある健康食品などがよく使われます。

養生

 ・原因となる体調不良や病気があれば治療やケアを。
 ・高カロリー・高脂肪食、アルコール、たばこ、コーヒー、香辛料の多いものは控える。
 ・甘いもの(お菓子、チョコ、ケーキなど)を控える。
 ・乳製品(牛乳・ヨーグルト・チーズなど)を控える。
 ・野菜やきのこ・海藻をたくさんとるようにする。