子供が起立性調節障害(OD)といわれました。朝なかなか起きられず、めまいやたちくらみがするようです。暑くなってきてからひどくなり、食事もとれず学校にも行けないことがあります。漢方で、体質改善できますか。
ODは、10代前半・思春期の子供に多くみられ、主な症状に、起床時のめまい・たちくらみ・倦怠感・動悸・吐き気・腹痛などがあります。成人になっても、継続することがあります。特に低血圧の人では、長引いてしまうこともあるようです。
起床時には、心臓に戻る血液が減少して血圧が下がるため、自律神経の働きで血圧を上げる必要があるのですが、思春期のお子さんなどでは、自律神経がうまく機能しななかったり、ホルモンバランスの変化などで、血圧が調節できず、脳の血流が低下し、さまざまな症状がおきることがあります。午後になると交感神経が働きだすため症状が軽減し、夜は元気になることも多いです。
中医学で考えると、「気虚」(疲れやすい、めまいや立ち眩みを起こしやすい、だるい、動くのがおっくう、動くと疲れる、食欲がない)「痰湿」(ふわふわしためまい、気持ち悪さ・吐き気・雨天で調子が悪い)
「血虚」(たちくらみを起こしやずい、貧血傾向、疲れやすい、眠りが浅い)の体質と、症状が似ています。食事や生活リズムの見直しや運動のほか、体質や体調ににあわせた漢方を活用すると、早く体調を戻す手助けになりますよ。