今話題の周期調節法

 現在10組に1組のカップルが不妊に悩んでいるといわれています。実際、店頭にも不妊の相談にみえる方がとても増えています。妊娠しやすく身体を整える漢方治療の中でも、成果をあげている方法に、『周期調節法』という方法があります。これは、西洋・東洋医学の考え方をドッキングさせ、生理周期にあわせて漢方薬をのみ分けるという方法です。

漢方を飲み分ける「周期調節法」

基本的には、

■生理期
 子宮内の経血をきれいに排出させ、新しい子宮内膜の準備をする薬

■低温期
 卵胞の発育を促すとともに、内膜増殖を助ける薬

■排卵期
 ホルモンの転化と排卵をスムーズにする薬

■高温期
 子宮内膜に充分栄養を与え、受精卵が着床しやすい環境を整える薬

を服用します。

 健康な女性が本来持っているホルモンの変化や婦人科器官の働きを助ける服用方法ですので、合理的かつ効果的で、体調や基礎体温に如実に変化が現れるのが特徴です。このようにすばらしい周期調節法ですが、生理周期が不規則あったり(特に早まりがちな人は適さない)、内膜症・筋腫・排卵障害・卵管障害・高プロラクチン血症などがある場合は、それらの治療を優先させたり、治療薬と周期調節法薬を併用する必要があります。

 また、個人の体質によって、服用する薬の種類や量を調節する必要もあります。お子さんを授かるという目的以外にも、若さを保ち、更年期トラブルを防止するなどの効果もあります。

中国漢方でのそれぞれの時期のとらえかたは?

■生理期
 『陽(ほぼ黄体ホルモンに相当)』から『陰(ほぼ卵胞ホルモンに相当)』に転換する時期です。また、不要になった子宮内膜、陽の時期の過剰な熱を排泄する『瀉』の時期です。

■低温期
 『陰』血(ほぼ卵胞ホルモンに相当)を充分に蓄える『蔵』の時期。次のステップに順調に転換していくために特に重要な時期です。

■排卵期
 『陰』から『陽』に転換する時期です。 排卵ということも『瀉』を意味します。

■高温期
 『陽(ほぼ黄体ホルモンに相当)』を充分に蓄える『蔵』の時期。